就職活動2009
理工系大学院生が赤裸々に就職活動を綴る.
1.就職する前の考え
2.登録サイト
3.SPIの勉強
4.合同説明会
5.会社説明会
6.エントリーシート
7.筆記試験
8.面接
9.内定後の応対
10.就職活動を振り返って
受験企業
あ
OKウェブ
オギハラ
か
栗田工業
クボタ
コスモ石油
神戸製鋼
さ
シマノ
昭和シェル
た
タカラトミー
トヨタ自動車
ダイキン工業
ダイハツ
な
JT
は
日立金属
日立製作所
日立建機
富士フイルム
富士重工
富士通
ファナック
ホソカワミクロン
ま
マックス
三菱重工
や
ヤマハ発動機
ら
わ
1.就職活動する前に考えていたこと.
私の場合,就職するチャンスとして数回ありましたが, 正直やりたい事が明確でないし,具体的にどのような企業が自分に適しているなんて,まったくわからない状況でした.就職した同期に仕事の選び方について聞 いてみても,「仕事は仕事,夢を見ないほうがよい」「働かないとわからない」など,納得できる回答はなく,結局は自分の価値観で考え,行動することが最も 大事であるということを考えていた.
2.登録サイト
私はほぼすべての,就職情報サイトに登録しました. ただメールの受信設定の部分ですべて受信するにすると膨大なメールが届きますので,必要最低限にすることをお勧めします.就職サイトのお勧めは以下のとおりです.
リクナビ(最大級のサイト,絶対入ってください)
マイナビ(SHIMANOなどの企業はマイナビしか使っていない.中小企業も多い)
(googleなどの企業はここだけ,自己分析は有効です)
みんなの就職活動日記(非常に便利,ESの参考になる)
ブンナビ(非常に役に立つ,平均給与などの上場企業の情報が豊富)
日経(あまり要らないが,地方での説明会が多い,メールが異常に多い)
3.SPIの勉強
今 になってわかりますが,絶対SPIは勉強してください.やるやらないでは大きな差が出ます.私はこのSPIが非常に苦手でした.しかし,練習問題をひたす ら解くことで,解法パターンを体で覚えることで標準以上の成績を得ることができました.ただいくら標準以上であっても,人気企業では足切りに使われること が多く,どうしても入りたい会社が超人気企業である場合は,かなり勉強する必要があります.私の場合,SPIで落とされたのは,昭和シェル,島津製作所, ダイキン工業,CANON,富士重工,オリンパスです.いずれの場合も自由応募ですが,いとも簡単に人物を見るまでもなく落とされます.この中でもオリン パスはエントリーシート(ES)もなしで,ふるいにかけてきます.その形式はひどいもので,外部委託のWEBテストでSPIを行います.これは何を意味す るかというと,会社の新入社員をネットで決める,誰が受験してもわからない.他人が受験してもわかりません.私の知り合いは10人以上で受けてSPIを突 破していました.また,面接時に周りの人に聞いたら,5割の人は2人以上でWEBのSPIを受験しているようです. このようなことで会社の社風を知ることもできます.
4.実際に合同説明会に出てみる.10月~(5回出席)
私は学情ナビ主催 の合同説明会に出席したのが,実質的な就職活動の開始です.これが遅かったどうかというと,ちょうど良かったです.合同説明会は東京がほとんどでめんどく さいですが,行く価値はあります.理由としては,東京の学生や文系の学生を見ていると,自然と焦りが出てきます.やる気が出てきます.企業を真剣に見よう と考えるようになります.ここで注意してほしいのは,友人と一緒に回るのもよいですが,自分のプランで自分の意志で会社を見てください.友人について回っ たりするだけでは,得られるものというか緊張感が違います.ちなみに合同説明会では訪問シートなどを書かされますが,特に評価対象にはなっていません.な ので,会社が痛いと思う質問を思う存分できるチャンスです.たとえば社員に対しては「あなのオリジナリティーは,この商品にどのようにいかされている か?」などです.この質問はよく使いました.社員が自発的に商品開発にかかわっているか,若手社員がかかわれるかの指標としていました.
5.会社の単独説明会に出席する.12月~(40社以上訪問)
つ いに本番です.嫌でも気合いは入ります.超人気企業は会社説明会に参加することすら難しい場合があります.例えばリコーの場合,12時からWEBで受け付 け開始,1分後受付終了(満席)といったようなことがあります.実際に説明会に参加する際には,基本的にはスーツ着用,予約表,筆記用具,印鑑(場合によ る)を持参します.本社で開催されることもあれば,ホテルをかりて行う場合もあります.本社で行われる場合は,会社を見れるし,説明会に関係のない社員と すれ違ったりしますので,雰囲気を得ることができます.形式も様々で,椅子が縦横にずらっと並べられていて,人事の話を聞くだけのところや,丸いテーブル に社員と学生6人で雑談ができるところもあります.分野別に部屋が分かれていて好きな所に行って,話を聞いたりするところもあります.私が感心したのは, コニカミノルタの「体感セミナー」というものです.学生3人組にさせられて技術カード(精密加工技術,光制御技術etc)を使用して,新しい商品を開発し てくださいといわれ20分くらいで,発表させられます.そのあとは社員が発表についてコメントをくれます.結構あせりました.他はCANON,リコー,富 士フイルムの説明会はよかったです.
また,会社説明会とは別に,工場見学などを開催している企業があります.このような企業は会社の現場を見せ られる自信があり,ミスマッチを防ぐという心意気がうかがえます.一番印象に残っている企業は,日立建機という会社です.最近コマツにおされぎみですが, 建機メーカー国内2位です.正直普通の会社と思っていましたが,いろんな意味で変わっていました.工場見学にかかる交通費は全額負担してもらえます.工場 の会議室にまず入ると,帽子とボールペンが置かれた席に座らされて,今日は来てくれてありがとう!と元気よく言われます.簡単な説明を受け,「私たちの会 社は人物重視です」って言ってました.よくあるパターンと思っていましたが,ほんとでした.SPI試験は中学生レベルのとても簡単な問題でした.そして人 物を見るために面接3回します.人物重視の裏付けかはわかりませんが,工場見学の後に飲み会があり,高級の料理屋に連れて行かれて,ビールをさんざん飲ま されて,自己紹介タイム....とにかくここの会社は飲み会が大事という結論でした.アットホームな会社ではNo1だと思います.
6.エントリーシート
つ いに会社に評価される時がやってきました.エントリーシートといっても様々で,ネットで書き込むものや,専用の用紙に書いて期日までに郵送するものなど多 種多様です.また,その重要性も会社により異なり,容量が少なく重要視されていない企業や,逆にHONDAのようにみっちり書かされるところもあります. キーエンスはエントリーシートはなく,人事の人はコピペになるので必要ないし,学生の負担になるとのことでした.確かにエントリーシートは大変です.2月 頃は毎日エントリーシート書いていました.ESで最も大事なのは,本人の熱意と文章のみやすさ,そして具体的な経験に基づく記述がされているかです.人事の方は数百枚と目を通していることを頭の片隅に置いておいてください.基本的にESは流用できる部分が大きいです.
就職用履歴書テンプレート←私はこれで気にせず使ってました.
7.筆記試験
ほ とんどの企業がSPIです.リコーなどはTGWEBという,図形問題などを多く取り扱う問題を使っていました.三菱重工,川崎造船,SHIMANOなどは 理工系の問題が出題されます. 正直言って就職活動で様々な企業を受験していた私にとって苦痛だし,時間もありません.こればかりは,年内までに対策が必要だと思います.あと最近一番多 い形式は,テストセンターといって,外部の機関でSPIを受験するというものです.東京とかでパソコンを使って受験します.画面になれる必要があるので,まずは興味の低い企業で練習で受けることをお勧めします.テスト結果は,他の企業に流用することができるので便利ですが,点数はわかりません.あくまで感覚でしかわかりません.
8.面接
一社目は確実に緊張します.面接は数をこなせば自分の力を発揮できるようになります.す でにエントリーシートを提出している時期なので自己分析が済んでいると思うので自己PRなどは簡単だとは思いますが,最低3つ+保険で2つは用意してくだ さい.基本的に質問内容は,自己紹介,志望理由,今まで一番頑張ったこと,研究内容です.これはどの会社でもほとんど変わりなかったので大丈夫ですが,突 発的な質問に関してはいかにその企業に興味があるとか,今までの人間的な成長度合が試されるものでもあります.面接で聞かれる場合があるのですが「あなたはじっくり考えて行動しますか?それともまず行動して考えますか?」答えはまず行動の方です.賛否両論あると思いますが,企業は自ら動いて状況を変えられる人材を望んでいる傾向が強いからです.村田製作所で聞かれました.
一方で,松下の2次面接やフジフイルムの技術面接,日立建機の2次面接などでは研究内容をプレゼンする必要があります.富士フイルムの場合,私はダメ出し をくらいました.おそらく圧迫面接ということでしょうか.ただその中で,冷静に相手の心を読み取り対応するのが大事だと思います.私の場合「あなたの研究 やってもいみあるんか?」「何で研究者すくないんや?」「君の説明はちっともわからないね」などいろいろ言われましたが,何とか切り抜けました.ちなみに面接中は『第一志望です』と言った方がいいと思います。それが社交辞令のようにもなっていますし、9割以上の学生が第一志望ですと言ってる中、自分だけ第二志望ですと言ったらそこで差がついちゃいます.
面接の最後の話ですが,ほとんどの企業で「何か質問はありますか?」と聞かれますが,その対策としてリコーの2008内定者に教えてもらいましたが,「特に質問はありませんが,今日の選考を通して一人の学生に2人の社員の方が来てくれるなんて,本当に人物重視の会社なんだと,肌で実感することができ,本当に受けてよかったと思いました」が良いかと思われます.もちろん笑顔を忘れずに!くれぐれも空気を読んで使用してください.
9.内定後の応対
私 の場合本命の前に,村田製作所から内定を頂きましたので,非常にやりにくい思いをしました.「うちの会社に入ってもらえますか?」と聞かれましたが,とり あえずは第一志望ですが自分自身他の選考も 終えて納得した形で御社に入社したいと考えていますといった感じで答える以外できませんでした.注意事項としては,内定の連絡がいつ来るかをメモしておく必要があります.内定後の返事は基本的に1週間です.
10.就職活動を振り返って
東京からの距離もあり,非常に大変だった.SPIで落とされてへこんだ時もあった. しかし,就職活動はとても充実していて,本当に楽しかった.たぶん楽しまないと,やってられないのかもしれません.他大学の人と名刺交換をしたり,食事に行って情報交換したり,観光をしたり・・・本当に良い経験になりました.特に,友人などと情報交換することは,非常に重要だと思います.
そういえば2009年は売り手市場という話がありましたが,確かに求人の数は増加していますが,私たち学生からしてみれば「1年」しか知らないことになるので,余裕とか楽だとか思ったことは一度もありませんでした.ただ,自分の友人はみんな大手一流企業に内定が決まったので,結果的には売り手市場なのかも知れません.
私の場合,様々な分野50社以上の説明会などで話を聞き,35社くらいエントリーしたので,やり残したことはほとんどないですが,ソニーも受けておけばよかったなと思っています.結局のところ,人それぞれの長所が生かせる企業であっても,内定に至るまでに,その長所を使える企業と使えない企業があります.なので,行ってみたい企業があれば,時間の許す限り受けてください.そうすればきっと,あなたの行きたい会社に入ることができる可能性が高くなります.
最後に
「SPI勉強してください」
「SUICA便利でした」
「NAVITIME便利でした」
「さまざまな会社を見てください」
「考えるより行動してください」
「志望業種は絞っていることにしてくさい(ESや面接で)」
「エントリーシートはただの武勇伝を書かないでください」
「面接は慣れが大事です」
「Yシャツ2枚は必要です」
「東京のサウナは便利でした」
「嘘も方便」
「元気が一番大事です」
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